塗料の構成
一般的な塗料は顔料・樹脂・溶剤・添加剤といったもので構成されています。
『顔料』
大きな役割は塗料へ色を付ける事となります。
顔料によっては塗料のツヤを消す、錆を防ぐ、塗料を増量するなどの効果をもったものもあります。
『樹脂』
塗料の主成分であり、最も重要な役割を担っています。
樹脂の違いにより塗料の耐久性や特徴は大きく変わってきます。
『溶剤』
樹脂は硬く流動性が無いため溶剤で溶かす、薄める事で塗装を可能にしています。
また溶剤は揮発するので均一に塗り広げられた樹脂が残る仕組みとなります。
『添加剤』
塗料の性能を補助的に向上させる役割があります。
沈殿防止、タレ防止、気泡防止、表面を滑らかにするなどの効果を持った
様々な種類の添加剤を加える事で塗料の性能を向上させています。
塗料の種類と樹脂の特徴
塗料は樹脂によって性能が決まると言っても過言ではありません。
この『樹脂』が何の種類が含まれているかによって「エポキシ塗料」や
「ウレタン塗料」などと一般的に呼ばれています。
基本的に樹脂の特徴が分かれば塗料の特徴が大まかに把握できます。
それでは良く使用されている5種類について紹介します!
ポリエステル樹脂塗料
合成樹脂調合ペイントとしてJIS規格化されており、
アルキド樹脂塗料やフタル酸樹脂塗料などもこの種類に属します。
安価で粘度が低いため作業性に優れたものが多いですが、耐水性・耐薬品性など
耐久性はあまり高くありません。
エポキシ樹脂塗料
エポキシ樹脂を用いた合成樹脂塗料の総称でエポキシ樹脂塗料と変性エポキシ樹脂塗料の2種類があります。
変性エポキシ樹脂塗料はエポキシ樹脂を変性する事で、1液での使用が可能になり使いやすくしたものなどもありますが基本的に耐久性は2液に劣ります。
エポキシ樹脂塗料の特徴は防食性・耐薬品性・耐水性などに優れますが、紫外線に弱い傾向にあるので下塗りとして使用される事が多い塗料です。
ウレタン樹脂塗料
ウレタンは一般的にポリウレタンの事を指し、ポリウレタン樹脂塗料と呼ばれる事もあります。
耐候性・耐摩耗性があり、高級感のあるツヤが出しやすいので上塗りで使用される事が多い塗料です。
原田鉄工では行っていませんが車や建物にも使われているみたいです。
フッ素樹脂塗料
最高ランクの性能をもつ塗料で耐候性・耐薬品性・撥水性などが極めて優れているので上塗りとして使用され、基本的に高価な塗料です。
一度塗装すれば長期間塗り替えを行う必要がないので、六本木ヒルズや東京スカイツリーなどの大型の建造物にも使用されています。
長く使用する製品は塗り替えやメンテナンスの頻度を減らす事でライフサイクルコストを削減し、環境への負担を軽減できるので使用機会が増えている塗料です。
シリコン樹脂塗料
耐熱性が非常に優秀でそのほかでは耐水性、撥水性なども優れている塗料で外壁塗装では最も多く使用されているそうです。
工業用品では一般的に耐熱温度が200℃~600℃のものがあるので、高温になる部品に対して下塗り・上塗りを行います。
まとめ
上記で紹介した5種類は大まかな特徴で更に機能を付与した製品が多種多様にあります。
それぞれに特徴があるので、想定される使用環境や耐久年数、予算を考慮し使用する塗料を選びましょう。
【塗料の下塗り・中塗り・上塗りについて】
【金属塗装の条件について】