ステンレスとアルミについて
ステンレスは鉄とクロムを混ぜて作られた合金、アルミニウムは単体では非常に
柔らかく強度も低いので他の金属と混ぜ合金として使用される事が多いです。
混ぜる金属の種類や比率を変える事で様々な特色が生まれるため、
多くの種類が流通しています。
似たような見た目をしており、どちらも空気中の酸素と結合することで酸化被膜という薄い膜を形成する性質があり錆びにくいといった特徴があります。
塗装方法
ステンレスとアルミは表面が非常になめらかで特殊な性質なので、普通の塗料を
そのまま塗装するだけでは塗料が密着できず簡単に剥がれてしまいます。
ですが、適切な方法で塗装を行えば長期間剥がれない塗膜を作ることが可能です。
①表面の洗浄
表面に付着した油分、ごみ、汚れを確実に取り除く必要があります。
有機溶剤や洗剤、脱脂剤などで拭きあげる事で表面を洗浄します。
また洗浄した後はしっかりと表面を乾燥させる必要があります。
②表面の研磨
なめらかなで塗料が密着しにくい表面を密着しやすい表面に変化させます。
研磨で表面に細かい傷が作られ塗料が入り込むため、密着性が向上します。
研磨はブラスト処理、ワイヤーブラシやサンドペーパーで擦るといった方法があります。
③専用の下塗塗料
アルミやステンレスは専用の下塗塗料で塗装する必要があります。
通常の塗料では研磨を行った表面でも密着できず早期剥離の可能性があります。
アルミの場合熱膨張率が高いので気温変化が激しい環境の場合、
断熱や遮熱効果のある塗料を使用すれば更に塗装剥離を予防・防止できます。
ステンレスやアルミを塗装するメリット
塗装する方法を紹介しておいて今更ですが、錆びにくいステンレスやアルミを
塗装するメリットがあるの?と思われるかもしれません。
ステンレスやアルミを塗装するメリットは多くあります!
まず錆びにくい性質ではありますが、もちろん錆びないわけではありません。
特に屋外などで使用される場合には雨、ゴミ、油分、塩分などが
表面に付着する機会が多く発生してしまいます。
小まめに拭き取ればそれほど問題ではありませんが、放置しておくとそこから腐食は進行し錆びてしまいます。
更に錆びやすい金属の鉄などが表面に接触する事でおこる「もらい錆」は
ステンレスやアルミが錆びてしまう多くの原因となります。
これらは塗装を行うことで防ぐことが可能で、塗装されたステンレス・アルミは
更に耐腐食性・耐候性を向上させることができます。
また塗装によって色や質感を追加しデザイン性を向上させるといったメリットも
あります。
まとめ
錆びにくい性質をもったステンレスやアルミは非常に優秀な素材ですが、
錆びないわけではありません。
表面に異物が付着することで錆びてしまう事が大半なので、塗装で表面を保護する
事で更に錆びにくく長持ちさせる事ができます。
しかし適切な方法で塗装をしなければ、せっかく塗装してもすぐに剥がれてしまう可能性が高いので注意が必要となります。
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【塗装を長持ちさせるためには?】