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「原鉄メールマガジン」|Vol.14  発行責任者:垰

  公式ホームページ:https://harada-tekkou.co.jp/

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いつもお世話になっております。
原田鉄工株式会社 垰です。

去年の2023年9月より始めました原鉄メールマガジン
今後も月に1度「原田鉄工について」や「お役立ち情報」、「豆知識」など
届けする為、Vol.14を配信させていただきます。
これからもよろしくお願いいたします!

前回配信「LCCを低減させる塗装
また過去配信した原鉄メールマガジンはこちらから読み返せます。

お時間がありましたら、最後までご一読いただけると幸いです。
配信停止希望の場合はお手数ですが、こちらをクリックしてください。

前回は「LCCを低減させる塗装について紹介しました。
LCC(ライフサイクルコスト)=「イニシャルコスト」+「ランニングコスト」
製造物や建造物などの設計から廃棄処分までの必要となる全ての費用の事です。

設計費・製造費までの短期的な初期費用(イニシャルコスト)に目が行きがちで、
『少しでも安く購入したい』と思ってしまう事が多いですが…

実はLCC(ライフサイクルコスト)においてイニシャルコストが占める割合は
20%~30%と言われ、全体のコストから見るとあまり高くないのです!

LCCを低減させるためにはイニシャルコストを抑えるのではなく、
運用・保守・管理と言ったランニングコストを抑えるのが重要であり効果的です!
https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727151748564_各構造物におけるlccのイメージグラフ_2_(1).png
原田鉄工では一般塗装と比較した場合、
3倍以上の耐久性がある「重防食塗装」を得意としております。

もちろん通常の一般塗装より
高品質の塗料、多くの塗装回数、高い管理基準など多くの工数が必要となるので
重防食塗装だとイニシャルコスト内の塗装費用は1.5倍~2倍程度必要となりますが、
結果としてLCCを大きく低減する事が可能となります。

重防食塗装を施された製品は塗替え周期が長期化し、LCCの低減はもちろんですが
「保守管理の負担軽減」「生産効率の低下防止」「メンテナンス資源の削減」など
コストだけではなく作業負担、生産性、環境にとっても大きなメリットがあります。

今回第14回メールマガジン「重防食塗装について」です。
前回「LCCを低減させる塗装」でもたびたび出てきた重防食塗装。
一般塗装と比較し遥かに高い耐久性を持ち、期待耐用年数は50年とも言われます。
一般塗装の期待耐用年数が10年~15年と言われますので、驚きの耐久性です!

そんな重防食塗装は一般塗装と何が違うのか?どうやって塗装をするのか?など
重防食塗装について詳しく紹介していきます!

重防食塗装について

重防食塗装って?

防食塗装とは金属やコンクリートなどが腐食しないように守るための塗装です。

塗装は基本的に腐食(錆)を防ぐ事が目的なので全て防食塗装と言えばそうなのですが。


重防食塗装の歴史は意外と浅く始まりは1970年~1980年頃とされています。

それ以前の塗装は一般的な錆止め塗料やフタル酸樹脂系の塗料を使用しており、

短期間で頻繁に必要となる塗り替え工事や点検・保全などが問題となっていました。

そこで臨海部や海上の大型構造物のメンテナンス周期延長などを目的とし、

通常の防食塗装より耐久性の高い塗装として考案されたものが「重防食塗装」です。


一般的な塗装ではすぐに錆びてしまったり、剥がれてしまうような

腐食性の高い環境で建設・設置される鋼構造物に使用される事の多い塗装仕様です。

関門橋、瀬戸大橋、明石海峡大橋、東京湾アクアラインなども重耐塩害塗装との事。


重防食塗装と一般塗装との違い

一般塗装と比較して重防食塗装は遥かに高い耐久性を持っている訳ですが、

何が違うの?そもそも一般塗装って?と疑問になるかと思います。

自分も調べたことは無く、しょぼい塗料を使ったしょぼい塗装ぐらいのイメージでした。

調べてみた結果

塗料や塗装仕様は多岐にわたり耐○○仕様や重○○仕様などいっぱいあります。

一般塗装が何かと言われると上記の仕様に当てはまらない仕様という事みたいで

なんともざっくばらんな答えでした…

基本的にはジンクなどの特殊な塗料を使わず、アルキド・フタル酸樹脂系を使った

それほど耐久性が高くない塗装みたいな認識でいいと思いますが。

逆に重防食塗装は以下のような定義とされています。


・ 無機あるいは有機ジンクリッチペイントの防食下地を有する

・ 腐食因子の遮断性に優れた塗料を下塗塗料とする

・ 耐候性に優れた塗料を上塗塗料とする

・ 合計膜厚は250~1000μm程度である

・ 新設塗装に期待する耐久性は、厳しい腐食環境で30年以上である


色々と条件がありますが、これをクリアしたものが重防食塗装と呼ばれます。


重防食塗装の方法

上記の条件をクリアすれば全て重防食塗装となるので、実際の仕様は様々です。

塗料や膜厚、塗装回数などを周辺環境や耐久年数を考慮し追加・変更する必要が

あります。

今回は重防食塗装でも比較的簡素な仕様の一例を紹介します。


https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727527873863_①ブラストによる素地調整.png

  まずはブラスト処理にて素地調整を行う事が必須となります。

  SSPC SP-10 又は ISO Sa2.5 以上の洗浄度にて施工し、表面の付着物を取り除き

  金属素地を完全に露出させる必要があります。


  https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727528067531_②ジンクリッチペイント.png    亜鉛を多く含んだ特殊塗料である有機 or 無機ジンクリッチペイントで塗装します。

  このジンクリッチペイントで塗装する事が一般塗装との最大の違いとなります。

  イオン化傾向を利用した犠牲防食作用により錆から防ぐことができます。

  またこの塗装はブラスト処理完了より4時間以内に行う必要があるので注意です。

  

https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727528176851_③ミストコート.png  

  厚膜型無機質ジンクリッチペイントを使用した場合に限りますが、

  エポキシ樹脂塗料など顔料容積濃度の高い塗料を30%~50%ほど希釈し塗装します。

  この作業をミストコートと呼びます。

  ミストコートは無機ジンクリッチペイントが30μm以上塗装された場合に作られる、

  塗膜内の空隙とそれによる発泡を防ぐために必要な塗装となります。

  塗料の種類によりますが乾燥膜厚は30μm~50μmが適正と言われていますが、

  塗装仕様書では一概に乾燥膜厚を指定できないため膜厚指定はなしとされる工程。

   

https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727528238672_④エポキシ樹脂下塗塗装.png  

  厚膜型エポキシ樹脂塗装にて120μm以上塗装します。

  塗装で錆を防ぐ能力が高いのはこの下塗とジンクリッチペイントになります。

  更に耐久性を必要とする場合は、この塗装を何度か塗り重ねていきます。

   

https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727528294030_⑤フッ素樹脂中塗塗装.png  

  上塗塗料と同じ種類の中塗塗料を使用し、塗装を行います。

  この中塗で異なる種類の塗料となる下塗と上塗をしっかり密着させます。


https://stratus.campaign-image.jp/images/5590000000962859_zc_v1_1727528357377_⑥フッ素樹脂上塗塗装.png  上塗は耐候性に優れたフッ素樹脂塗料を使用しています。

  耐候性が劣りますがウレタン樹脂塗料でも重耐塩害仕様に対応しています。

塗料の種類 ~樹脂の特徴について~


上記の各工程を通常以上に厳しく管理・検査を行う必要があります。

塗膜厚のムラなどがあった場合には薄い箇所より期待された耐久年数を待たず、

腐食が始まってしまう恐れがあるので注意です!


まとめ

重防食塗装は臨海部や海上にある大型構造物のメンテナンス周期延長を目的として

考案された防食性、耐久性に優れた塗装仕様となります。

簡単に言うと素地調整はブラスト処理、ジンク塗装、その後は耐久性・耐候性に

優れた下塗~上塗塗料を塗り重ねていき合計250μm以上となれば完成です。


通常の塗装と大きく異なる点はブラスト処理後にジンク塗装を行う点です。

その高い耐久性によりライフサイクルコストを最適化、環境・作業・設備の負担も

軽減する重防食塗装の需要は今後も増加していくと見込まれます。


重防食塗装について|耐用年数を超える長寿命化

LCC(ライフサイクルコスト)を低減させる塗装

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今回は重防食塗装について紹介させていただきました。

そもそも塗装完了した製品は目にする機会が多いと思いますが、

塗装はどのような手順(工程)で行われているのかは意外と知られていないと思います。


重防食塗装などは通常の塗装よりかなり工程が多い方の塗装仕様にはなりますが。

重防食塗装に限らず、原田鉄工の基本的な塗装や検査の手順を紹介します。


もちろん紹介した以外の仕様や検査にも対応可能なので、お気軽にご相談ください


金属塗装 ~塗装の流れ(工程)を紹介~

ブラストの仕組み ~エアーブラスト装置について~

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水と常に接触する配管の内部を

錆びさせないために塗装をします。

耐塩害仕様とは異なりますが、

同様に何度も塗り重ねていくことで

高い耐久性を確保します。

塗装・検査・調整を繰り返します!

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全ての塗装はブラスト処理を行う事で耐久性は格段に向上します。

臨海部や海上、海中など過酷な腐食環境で設置・稼働する構造物はもちろん。


屋外や屋内製品といった通常の塗料を使う塗装仕様でもブラスト処理によって、

その耐久年数を大幅に延長しライフサイクルコストを低減させる事が可能です!

ご相談、御見積りなどお気軽にお問い合わせください。 担当:垰

ブラスト・塗装だけでなく製缶加工も承っております。

原田鉄工の営業日

2024年度 営業日カレンダー

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

   

今月のたお

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めちゃくちゃ暑い9月もようやく終わりました!

月末になり急に涼しくなりやっと秋になったと思っていましたが調べてみると、

10月上旬までは最高気温30℃前後まで上がる日も多いみたいで平年より暑い

10月となる予想らしいです。物凄く秋が恋しいです…

でも朝晩は20℃を下回る程、冷え込む日もあるみたいなので寒暖差で

体調を崩されませんように皆様お気を付けください。


9月はシルバーウィーク3連休が2回もありましたが、リフレッシュできたでしょうか?

垰家の方では待望の第二子が9月5日に誕生しました!

出産の関係で会社を空けることもあり、多くの方々にご迷惑をおかけしました。

皆様快く対応して頂き、本当に感謝しております。ありがとうございました。


1人目が長男で完全にパパっ子だった事もあり、嫁は自分の味方になってくれる事を

期待して女の子を熱望していましたが2人目も無事に男の子でした。笑


コロナ明けで産婦人科病院も立会が可能となっているので、出産は息子も連れて

立ち会いました。

今回は無痛分娩となるので、決められた日に病院に行って陣痛の促進剤と麻酔を行い

出産を開始する形となります。

朝の6時に病院へ行き、そこから出産の準備を始めるのですが大体夕方ぐらいが

出産予定ですかねとの話。


8時過ぎでも特に嫁に変化はないようで、流石に息子も暇を持て余し我慢できなかった

ので嫁と相談し取り合えず近くにあるこども科学館へ時間をつぶしに行くことに。

近くのひろしまゲートパーク(旧市民球場跡地)にちょっとした水場があるのですが、

どうしても入ると聞かず着替えも無いのでズボンを脱がし少し入ることに。

5分もすれば服は全てずぶ濡れで全裸になった息子の完成です!

平日の朝一なので人は全くいませんでしたが、衝撃的な光景でした。


ある程度服を乾かし、病院に戻ると陣痛が始まったようで麻酔を入れる事に。

麻酔のおかげでかなり楽な様子ですが、やはり出産まではまだ時間がかかるとの話。

お昼ごはんが無いので、近くで息子と簡単に済まそうと定食屋に入り唐揚げ定食を

注文したところで急に早く戻ってとの連絡。

とりあえずお金だけ払い急いで病院へ戻ると出産のため分娩室に移動するところ。


分娩室の外で待機するように言われ少し待ち、中に入るとすぐに赤ちゃんが産まれました。

母子ともに健康とのことで、とりあえず一安心。

何度見ても出産する女性にはかなわないと実感します。

息子は急に赤ちゃんと沢山の先生がいてびっくりしたようで凄く怖がっていました。


色々処置があるとの事で一旦撤退し、夕方に再度訪問。

病室に嫁と赤ちゃんが移動し面会しましたが、やはり長男は赤ちゃんがまだ怖い

ようであまり近寄ろうともしません。

急に弟が出来て実感もないとは思いますが…


退院まで何度か面会に行くうちに少しずつ実感が出てきたのか、抱っこや握手まで

できるようになりました。

現在ではミルクをあげたり、泣き始めたらすぐ駆けつけて「大丈夫?」と声をかけて

くれています。


優しいお兄ちゃんになって、早く兄弟一緒に遊べる日が今から楽しみです!

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設計から塗装まで なんでもお任せ下さい。

発行:原田鉄工株式会社

〒733-0036

広島県広島市西区観音新町3丁目10-11

TEL:082-232-2445

MAIL:bousei@harada-tekkou.co.jp

担当:垰

携帯:090-3742-9768

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